2019年10月31日
こんにちは、アースケアの下田梨絵です。
今月は、何人かの方から、スキンケアに関するこんな疑問をお寄せいただきました。
「アクアテクトゲルの後に、美容オイルを使ったほうが保湿できますか?」
「ファンデーションにオイルを混ぜると、しっとりするというのは本当ですか?」
「目元のシワには、アイクリームを使ったほうがいいですか?」
これらのお手入れには、ひとつ、共通するキーワードがあります。
何か分かりますか?
答えは、『油分』です。
『油分』の役割を知れば、自分に必要なスキンケアがわかる!
『美容オイル』や、『ファンデーションに混ぜるオイル』というのは分かりやすいですね。
オイル=油分です。
ちょっと分かりにくいのが、3つ目の『アイクリーム』でしょうか。
基礎化粧品は(カンタンに言うと)、水と油と乳化剤(水と油を混ぜるもの)でできています。
化粧品の種類(形状)によって、水分・油分の割合が変わります。
最近は本当、舌をかみそうなカタカナ名称の化粧品もたくさんあって、混乱しそうになりますが、シンプルに考えると、次の2つに分かれます。
【油分】が多い化粧品=クリーム・オイル
ですので、『アイクリーム』も『油分』の多い化粧品だと言えます。
今回は、この『油分』のお話をしたいと思います。
「化粧品は、水分と油分のバランスでできている」シンプルにこう考え、そのうえで、「水分と油分が、肌にとってどういう働きをするのか?」を知っておいていただきたいな、と思うからです。
そうすれば、どんな化粧品やスキンケア方法に出会っても、自分に必要なお手入れ方法を選べます。
冒頭でお話した3つの疑問に対する答えも、すぐに分かるようになりますよ!
では、さっそく始めましょう。
油分は乾燥を防ぐ効果あり!でも・・・
水と油、「肌と相性がいいのはどちらか?」というと、答えは、『油』です。
油分は肌ととっても相性がいいのです。
というのも、肌の表面には、皮脂と汗が混じった油膜があるためです。
肌に水分だけを与えると、油膜がはじいてしまいます。(もちろん全部ではありませんが)その点、油分だと、抵抗なく油膜となじみます。
ですから、100%の油分を肌に塗ると、比較的短時間で肌になじみ「しっとりした」という実感を得やすいです。
また、この油膜は、角質層(水分をたくわえている部分)から、水分が蒸発することを防いでいます。
油分を塗ると、この油膜の働きを助けることができます。
つまり、角質層の水分を守るんですね。
この点で、「油分は乾燥を防ぐ効果がある」と言えます。
ですから、冒頭でご紹介した疑問のように、アクアテクトゲルを塗った後にオイルやクリームなどを塗ると、仕上がりはしっとり、かつ、肌の蒸発を防ぐことを期待できます。
世の中で、『オイル美容』が「肌にいい」と言われるのも、この効果があるからですね。
でも!
実は、この話には続きがあります。
しかも、それがすご~く大切!
かつ、世の中では、ほとんど注目されていない『注意点』です。
注意点1
油分を塗っても「肌は乾燥する」
油分を塗っても肌は乾燥します
確かに、油分の多い化粧品を塗ると、肌がしっとりします。
実際、乾燥しにくくなります。
でも、あくまでも「しにくい」だけです。
「乾燥しない」わけではありません。
詳しく見てみましょう。
水分蒸発を100%防ぐわけではないからキケン
まず、油分を塗れば、肌の水分蒸発を100%防ぐことができるわけではありません。
蒸発を少し抑えられる程度です。
極端な例を出すと、肌が乾燥するまでの時間が、アクアテクトゲルを塗っただけだと3時間、アクアテクトゲルの上から油分を塗ると4時間、というイメージです。
(時間の差は、あくまでもイメージです)
「乾燥していない」という錯覚がキケン
さらに、気をつけなければいけないことは、油分を塗った後の『しっとり感』です。
先ほどお話したとおり、油分を塗った後も、肌の水分は蒸発していきます。
でも、肌の表面が油分でしっとりしていると、『蒸発による乾燥を感じにくくなる』のです。
これは、実はとても危険なことです。
もし痛覚が無かったら、骨が折れていても気付きません。
それと同じで、乾燥しているのに、乾燥を感じないと、適切な対応をすることができません。
その結果、知らない間に乾燥が深刻化して、肌トラブルを招く・・・ということが起こりやすくなるのです。
注意点2
油分を塗ると、『正しい保湿』ができない
水分・油分・保湿成分を与えることが正しい保湿です
人の肌が作る油膜は、水分(汗)と油分(皮脂)が混ざったものです。
一方、オイル美容などで使用される油分の多くは、油分100%です。
アイクリーム等のクリームも、油分の分量が多いです。
つまり、肌が作る油膜よりも、水をはじく力が強いです。
だからこそ、角質層からの水分蒸発を防ぐわけですが、逆に考えると、『オイルやクリームの上からは、水分を補うことができない』ということでもあります。
水と油が反発しあうのは自然の法則です。
いつもウキメルでお話しているように、乾燥肌の改善には『乾燥するたびに、水分を補給し続けること』がとても大切です。
これが『正しい保湿』です。
そうすることで、肌の水分量が徐々に増えていき、乾燥しにくい肌が育ちます。
ところが、油分の多い化粧品を塗ってしまうと、水分が蒸発して肌が乾燥しても、水分を与えることができません。
さらに、1つ目の注意点でお話した『乾燥している事実に気付きにくい』ことが肌の水分不足を悪化させます。
つまり、油分を塗ることは、肌の乾燥改善にはつながらないのです。
ここまでの注意点をまとめてみましょう。
まとめ
油分を塗るスキンケアは「一時的な応急処置」
肌をうるおす目的では使わない
油分の多い化粧品を塗ることは、一時的に水分蒸発を防ぐことになります。
しかし、根本的に乾燥肌を改善できません。
また、乾燥肌を悪化させる恐れもあります。
さらに、もう一歩、深く掘り下げて考えてみると、油分の多い化粧品を使うスキンケアで言われる『保湿』とは、毎日ウキウキメイトの皆さまがしていらっしゃる『保湿』と、意味が違うことに気づきます。
油分の多い化粧品の『保湿』は、
皆さまがアクアテクトゲルで行なっている保湿は、
肌に水分を与え、かつ、その水分蒸発を防ぐこと
同じ『保湿』や『保湿効果』という言葉でも、実際の意味あいがまったく異なるのです。
では、ここまでで学んだ『油分の効果』と『注意点』を踏まえて、冒頭の疑問を見直してみましょう。
「アクアテクトゲルの後に、美容オイルを使ったほうが保湿できますか?」
「ファンデーションにオイルを混ぜると、しっとりするというのは本当ですか?」
「目元のシワには、アイクリームを使ったほうがいいですか?」
どれも答えは同じですね。
一時的にしっとりしたり、乾燥が感じられにくくなるかもしれません。
でもそれは、肌が潤ったということではありません。
乾燥肌の改善にはつながらないため、肌トラブルの解消にもつながりません。
と、まぁ、こう言ってしまうと、元も子もない感じですが、それでもやっぱり『油分を使ったスキンケア』を行いたい、と思われるときがあるかもしれません。
その場合の使い方をご紹介しますね。
油分が多い化粧品の上手な使い方
ご自身の『目的』や『時と場合』に合わせて、『意識的に』使い分けることをおすすめします。
例えば、
「とにかく肌トラブルを解消したい!」
「少しでも効果的なお手入れをしたい!」
という場合には、オイルやクリームの代わりに、アクアテクトゲルを塗りましょう。
何度でも重ね塗りを行ってください。
塗り重ねるたびに、水分と油分と保湿成分が肌に浸透し、肌は潤った状態を長時間維持するようになります。
この状態を続けることが、肌トラブル解消の一番の近道になります。
「とにかく今、一時的でもいいから、肌をしっとりさせたい」
「長時間、アクアテクトゲルを塗れない状況が続くから、その間、できるだけ潤いを維持したい」
こういう場合は、アクアテクトゲルで保湿をした後に、オイルやクリームを塗るのもひとつの方法です。
その代わり、アクアテクトゲルを塗れる状況になったら、まずダブルクレンジングゲルでやさしく洗顔を行い、油分を取り除いてから、たっぷりのアクアテクトゲルで保湿を行いましょう。
ここで大切なことは『意識的に』選択することです。
「乾燥肌が改善するだろう」と思って使ったのに、効果がなければガッカリしますよね。
反対に、「根本的な改善にはつながらないけど、一時的に肌がしっとりする」と思って使えば、満足できます。
「使おうと思う化粧品やスキンケア方法が、肌にとってどういう効果をもたらすのか?」を理解することは、納得のいく選択をする第一歩になるはずです。
今回お話した『油分』の話、覚えておいていただいて、スキンケアに役立てていただけると嬉しいです^^
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